こんにちは、Ellenのワイン教室です。
前回の続き、テースティングコメントの赤ワイン編へ移りたいと思います。
こちらも同じく、先ずは外観や香りを確認していきます。
白ワインよりも、赤ワインの方が色も粘性も変化が大きいです。紫がかっている色は若々しいワイン、明るいルビー色はミディアムボディーのワイン、オレンジ色が見えるワインは成熟しているワイン等、いろいろ推測ができます。
次の香りですが、またいくつかのステップに分かれてやってみましょう。
1.赤も先ずはフルーツを探す
白と同様、赤も先ずはフルーツです! しかし、代表的なフルーツが変わります。白は柑橘系やトロピカルフルーツの香りに対し、赤ワインはベリー系果物、チェリー等に例えます。
一般的に、淡い色、明るい色の赤は、少し酸味のあるベリー、例えばクランベリー、イチゴ等の赤系フルーツ、色が濃いものは、ブラックベリー、ブラックチェリー等の黒系。中間のものは、ブルーベリーをよく使います。

国やブドウ品種によって、独特な香りがするものもありますが、基本的にこれらのフルーツで大丈夫です。
2.花や森林、植物系の香りを探す
赤ワインは一般的に複雑な香りが出やすいです。フルーツだけでは例えきれない香りが多いですが、私はフルーツ以外にも、杉や土にような、森林浴を浴びている気持ちにさせる香りを感じます。

また、花に例えるとなんとなく、素敵な気持ちになりますよね。
淡い赤にはゼラニュームのような甘い花の香りがします。しっかり目の赤には、すみれ、バラや牡丹等大輪の花をよく使います。
それ以外に、新世界のカベルネ・ソーヴィニョンには、よくピーマンや青菜のような青い香りがします。これはブドウ品種由来の香りで、未熟なカベルネに出やすいものと言われています。
3.スパイスの香りも探してみる
2番と3番の順番について個人差がありますが、スパイスの香りに敏感な方は、先にスパイスを探しても問題ありません。
代表的なのは、フランスのシラーには、黒コショウの香りがよく挙げられます。他には、例えば甘い香りがするような赤には、シナモンや甘草の香りに例えることが多いです。

それよりも甘い香りであれば、スパイスを超えて、ジャム、キャンディーのようなと表現することもあります。例えばアメリカのジンファンデルや、日本のマスカットベリーAに使うことがあります。
4.赤ワインは酸味と渋みに注目
味については、酸味と白ワインにない渋みに是非注目してほしいです。
一般的に色が淡いものは酸味がエレガントで、渋みがサラサラしているものが多く、濃い色の赤なら味が濃縮し、渋みが目立ちます。品種によっては色が濃いのにこそまで渋くないものも当然ありますが、土着品種など少しハイレベルのものが多いです。
カベルネ・ソーヴィニョンは長期熟成型のブドウと以前お伝えしましたが、渋みと酸味が強いお陰でそうなります。長期熟成型のワインを若い時に飲んでしまうと、その渋みと酸味があまりにもとげとげしく、かなりの悲劇になります。しかし、10年、20年と寝かしていくうちに、これらの味がうまく融合し、なんともいえないまろやかさに変身するのです。
ワイン初心者はこのような長期熟成型ワインにいきなり手を出さないことをおすすめします。(高価ですし飲み頃が分からなく、下手なタイミングで飲んでしまうとおいしく感じないのです。)新世界のお手軽な赤でも、十分渋みと酸味を体験できます。
一度ミディアムの赤とフルボディーの赤を比べてみるのがおすすめです。果実味、酸味、渋み、この三要素がどのような関係になっているワインが自分好みなのか、体験してみましょう。
余談ですが、ワインの体験はいろいろ購入して飲んでみるのが一番です。しかしいろいろと購入するのは出費が重なるし、飲み切れない時もあります。そんな悩みを解決するには、ワインスクールを利用するのがおすすめです。
Ellenのワイン教室では、そんなワイン入門者向けに白ワイン、赤ワインを体験できる講座を提供する予定です。是非学んで、飲んで、体験してみてください。